結婚式を挙げない割合、その理由は? 周囲への対応についても解説

フォトウェディング

結婚式を挙げない割合、その理由は? 周囲への対応についても解説

結婚するふたりが親や親戚、友人や会社の同僚などを招いて挙式をするのが当たり前……という価値観はすでに変わってきています。平成から令和へ移り変わるなか、挙式を行わず入籍するいわゆる「ナシ婚」の夫婦も珍しくなくなりました。
 
現代のカップルが結婚式をしない選択をするのはなぜ? この記事ではその理由を考察し、ナシ婚を選ぶうえで考えるべきこと、式の代わりにできるセレモニーについても解説していきます。
 

結婚式を挙げないカップル、国内の割合はどれくらい?

近年、国内における結婚式をしないカップルの割合はどれくらいなのでしょうか?
 
2023年に日本経済新聞にも掲載された「マイナビウエディング」(株式会社マイナビ)調査のアンケートによると、2022年7月から2023年6月までに結婚した、または結婚式を実施した20~49歳までの男女約1,000人が回答し、「結婚式を行った」の回答は45.3%と過半数以下でした。さらに、20代の「結婚式を挙げていない・挙げる予定はない」「写真のみ(フォトウェディング)実施済み」という回答率が前年よりも若干増加しています。
 
また、同調査の「結婚式を挙げない理由」に対しては、最も多い回答が「ほかのことにお金をかけたかった」と、結婚後についてもお金がかかるなかで結婚式の優先順位が高くはなくなっている傾向が見てとれます。
 
出典:マイナビウエディング「2023年 結婚・結婚式の実態調査」


「結婚式を挙げない」理由は? ナシ婚にはメリットも

結婚しようと決めたにもかかわらず「結婚式を挙げない」選択をするカップルがいるのは、なぜなのでしょうか? 改めて理由を調べてみました。
 

結婚式は費用面の負担が大きい


 結婚式を挙げるとなると、会場代や食事代、衣装代などひとつひとつにお金がかかります。もちろん、できるかぎり費用を抑えた式にして、ご祝儀をもらっても出費はでるはず。
 
そもそも結婚をする際は、結婚式以外にも、新婚旅行に新居の契約、新生活の準備など出費がかさみます。それだけに、将来のためにお金を使いたいから結婚式はやらない…という選択をするカップルが増えてきているようです。
 

結婚式に関わる家族や親戚、友人への配慮が楽ではない


結婚式は、新郎新婦の家族や親しい友人知人を招待して行われる形が多いもの。それだけに、参加してくれるゲストたちのことで頭を抱えてしまう場合があります。
 
結婚式をするにあたって、当人だけでなく双方の両親が「こんな式にしてほしい」との要望もあるでしょう。そして、式に対する意見が異なった場合に、どちらを優先すべき? と結婚するおふたりが板挟みになってしまうこともあるかも。
 
さらに、家族以外の親戚や友人を招待についても、「親戚をどこまで招待すればいい?」「会社の人に来てもらうなら、あの人も呼ばなくてはいけないのでは?」「友人たちの席順、どんなふうにすればいい?」と、交友関係について気を使うことがたくさんあります。準備を重ねるうちに、いっそ結婚式は挙げなくても仲の良い友人に祝ってもらえればいい…と思ってしまうカップルもいるはずです。
 

人前に出るのが苦手、恥ずかしい


多くのゲストを招いて行う結婚式の場合、主役である新郎新婦は注目の的。人前に出るのが得意でないカップルの場合、大人数の視線がストレスのもとに。恥ずかしがり屋の人ほど、注目を浴びる大掛かりな挙式には抵抗を感じているようです。
 

スケジュール調整に手間がかかる


結婚式を挙げるとなると、スケジュールの調整は必須。まず、新郎新婦の予定をあわせたうえで、縁起のいい日取りや、家族と知人のスケジュール、遠くにいる親戚の移動まで考慮する必要も出てくるでしょう。
 
さらには、目当ての結婚式場が人気な場合は、事前予約にも時間がかかるため、挙式後の新婚旅行期間なども考え予定を組みます。結婚式のスケジュール調整は簡単ではなく、周囲のスケジュールを考えたうえで式を挙げない選択をするカップルもいるはず。

ナシ婚を選ぶメリットとは?


 結婚式を挙げない、いわゆる「ナシ婚」を選ぶ理由は人それぞれですが、結婚式以外の夫婦生活により集中できるのが「ナシ婚」の大きなメリットです。

結婚する際のさまざまな負担を減らせます。挙式のための費用やゲストの調整、スケジュール管理などもなく、その分の時間やお金、労力を新婚旅行や新生活の準備などにまわせます。半数の割合がナシ婚を選ぶ理由はネガティブな場合だけではありませんよ!
 

結婚式を挙げない、「ナシ婚」の場合のセレモニーは?

 

「ナシ婚」のデメリットをカバーするなら


ナシ婚にはメリットもありますが、セレモニーを挙げないまま結婚したため実感がわかない、記念になるものがないというデメリットもあります。また、当人だけでなくお祝いを楽しみにしていた、家族や友人など周囲の人が残念がる場合もあります。
 
結婚式の代わりになるお祝いの仕方や記念となるセレモニーをいくつか紹介するので、参考にしてみてください。
 

挙式の代わりにできるセレモニー①フォトウェディング


結婚式は挙げなくても、夫婦になった記念を残したい、ウェディングドレスや打ち掛けは着てみたいという思いがあるなら、“写真だけの結婚式”であるフォトウェディングを活用するのはいかがでしょうか。
 
ウェディングドレスを着て、チャペルのようなスタジオや景色の美しいロケーションで撮影をして愛を誓い合えば、挙式を行うよりもロマンチックな記念になるかも。さらに結婚式より費用はずっとリーズナブル。プランによっては、撮影当日に家族や友人が参加して、挙式さながらの雰囲気で撮影することも可能です。
 

挙式の代わりにできるセレモニー②ふたりだけの結婚式

挙式をする負担を抑えるため、大人数が集まる挙式ではなく、ふたりだけの結婚式をする選択肢もあります。ゲストの招待がないため費用を抑えられるうえ、スケジュール調整にも困らないはず。ただし、式に参列したいと思っている家族の意見などもあるので、事前にふたりだけで挙式を挙げたい理由を話しておくことをおすすめします。
 

挙式の代わりにできるセレモニー③食事会


 挙式をしない代わりに、結婚祝いのお食事会は定番ですよね。入籍をした日にふたりでのロマンチックなレストランのディナーや、初めてのデートしたお店を巡ったりすれば、よい記念になること間違いなしです。また、お互いの家族や親戚とともに食事会を行って、本来挙式で行われるべき両家の顔合わせの機会もつくっておきましょう。
 

 写真での結婚式「フォトウェディング」の相場とプランは?

 結婚式の代わりに人気のフォトウェディング。撮影してみようかな?と思ったときにまず気になるのが、プラン価格の相場ですよね。
 
実際にフォトウェディングプランは費用がどれくらいかかるのか、スタジオAQUAやスタジオTVBを始めとし全国に26店舗を展開するデコルテフォトグラフィーのプランもあわせて、ご紹介します。


フォトウェディングの基本的な相場は?実際の撮影パッケージ(スタジオ撮影・衣装・メイク)を紹介


フォトウェディングのスタンダードな内容としてあげられるのが、スタジオでの撮影と衣装やメイクがパッケージになったプラン。こちらの相場は5,000円〜15万円前後。5,000円前後の価格プランは、衣装や撮影カット数が少ないという制限を設けているところがほとんどです。
 
フォトウェディングの費用は通常、各種オプションを追加することによってあがっていきます。
 

フォトウェディングのオプション①……衣装の追加


 結婚式の衣装は洋装と和装があり、基本和装のほうが着付けやヘアメイクに手間がかかることから基本プランでも2,000円ほど費用が高くなります。また、洋装と和装の両方を選ぶ場合は、どちらの分もスタジオのセットや着付け、ヘアセットが必要となるため料金は足されていきます。
 

フォトウェディングのオプション②……ロケーション


フォトウェディングは、海岸や街中、人気の観光地などお気に入りのスポットで撮影するロケーションのプランもあります。

新婚旅行を兼ねて北海道や沖縄などのリゾート地へ出かけて撮影をするカップルなどもいますが、移動を要することもあって、ロケーション撮影はスタジオ撮影よりも値段が高く、リゾート地での相場として10万円~25万円前後かかることが多いようです。東京駅や渋谷、代々木公園といった近郊のロケーション相場は2万円〜20万円前後と比較的リーズナブルにできる場合もあるので検討してみて。
 

フォトウェディングのオプション③……撮影データ


 フォトウェディングは撮影した写真やデータに関しても、各種オプションがあります。もらえる写真データを増やしたりアルバムに仕上げる場合は、カット数やデータ数に応じて金額が変わってくるでしょう。デコルテフォトグラフィーの運営するスタジオでは枚数が決まったセットプランもありますよ。
 

デコルテのおすすめフォトウェディング①チャペルで愛を誓えるフォトプラン

ここからは、デコルテのおすすめフォトウェディングプランをご紹介。まずは、フォトウェディングの定番ともいえる、チャペルのあるスタジオで撮影ができるプランです。
 
「スタジオアクア・横浜みなとみらい店」では、ハウススタジオ内のチャペルを使ってさながら結婚式のような写真を撮影することができます。平日の基本料金が安いため、オプションを付けてグレードアップさせることもできますよ。
 
基本プランの平日料金……5,000円(税抜)
基本プランに含まれるもの……写真撮影&1カットデータ、ライブレタッチ、新婦のヘアメイク、ドレス&タキシード、台紙付き写真1冊
※基本プランの内容に画像やカットを増量できるセットプランあり



デコルテのおすすめフォトウェディング②撮影&新婚旅行も! 沖縄・宮古島でのフォトプラン

フォトウェディングでは、新婚旅行も兼ねて美しいリゾートを訪れて海や山、観光スポットなどをバックに豪華な記念写真を残すサービスも人気があります。
 
沖縄にある「スタジオSUNS・宮古島店」では、与那覇前浜ビーチをはじめとする美しい海岸や島内の観光スポットで撮影できるプランを提案しています。
 
基本プランの平日料金……39,800円(税抜)
基本プランに含まれるもの……写真撮影、ライブレタッチ、新婦ヘアメイク、ドレス&タキシード、台紙付き写真1冊
 

デコルテのおすすめフォトウェディング③親しい人たちとお祝い! 家族と一緒に撮影できるプラン


フォトウェディングをする際、近しい人たちに立ち会ってもらって一緒に写真を撮れたらいいのにというカップルのために、「スタジオアクア」の各店舗では、家族が参加して撮影ができるプランがあります。家族が見ている前で愛を誓い、みんなで撮影をしてお祝いできる、いわば家族だけのアットホームな結婚式を実現できるサービスです。
 
基本プランの平日料金……128,000円(税抜)
基本プランに含まれるもの……写真撮影、ライブレタッチ、新婦ヘアメイク、ドレス&タキシード、白無垢または色打掛、黒紋付、台紙付き写真3冊
※基本プランの内容に画像データやアルバムを追加できるセットプランあり
 

結婚式を挙げない割合が多い時代とはいえ、周囲の人へ配慮、相談することが大事。


結婚式を挙げない割合が増えてきているこの時代。とはいえ、「挙式をしない」というのは、ふたりにとって大きな決意のはず。ゆえに、自分たちさえよければいい…というわけには決していかず、周りの人たちへの対応が必要な場合もあります。
 

「ナシ婚」にするなら、周りへきちんと結婚報告を


 結婚はするけれど、式は行わない…という形にした場合、会社や周囲への結婚報告は重要。報告をしないままでいると、近しい人たちに「名字はもう変わったのかな?」「お祝いはいつ伝えればいいのだろう?」と周囲が気を揉んでしまうことも。
 
できるなら、入籍を済ませて時間が立たないうちに周囲の人たちに結婚報告をするのがベター。ふたりが夫婦になったことを正式に伝えるようにしましょう。

「ナシ婚」で、両親や友人に配慮することは?


 結婚式を挙げないと決めたカップルが、一番に配慮するべきはお互いの両親です。挙式で子どもの晴れ姿を見るのを楽しみにしている可能性も高いからこそ、式を挙げないことを双方の親にきちんと納得してもらいましょう。
 
できれば、メールなどで一方的に伝えるのは、避けたほうがよさそう。家族側が納得できるよう、それぞれの親戚の元へふたりで挨拶に行くなど基本的なマナーやアフターフォローは忘れないで。
 
また、親しい友人たちにも同様のフォローが必要な場合があります。結婚式を楽しみにしてお呼ばれしたときの衣装を選んでいたり、お祝いを準備していたりという方もいるかもしれません。なので、式は挙げないと決めたならば早めに伝えるようにしましょう。
 

先輩カップルにも聞いてみよう……「ナシ婚」で本当に後悔しない?


結婚式をしない選択をする場合に一度考えてみてほしいことがあります。それは、式をしないで本当に後悔しないのか?ということ。
 
「お金がかかるから、挙げなくていい」と決断しても、年月を重ねていく中で、「やはり、挙式をしておけばよかった」「晴れ姿を親に見せてあげるべきだった」と後悔するときが訪れるかもしれません。
 
結婚は人生のターニングポイントであり、挙式はそれを祝う価値あるセレモニー。だからこそ、結婚するふたりがきちんと話し合ったうえで決めるのが賢明といえます。

困ったときに指針となってくれそうなのが、先輩カップルの意見。結婚式をした先輩たち、あるいはしなかった先輩たちになぜその選択をしたのかを聞いてみることが、良きヒントとなるはず。ナシ婚を選択した先輩に、後悔はなかったのか、両親や友人にどうフォローしたのか?などもあわせて聞いてみるとよいでしょう。
 

結婚式を挙げずにご祝儀をいただいた!お返しはどうする?



通常、結婚式を開催するとご祝儀が贈られます。基本は、挙式を挙げない場合にはご祝儀はないのですが、式を行わなくとも周りからの祝福をこめてご祝儀をいただく場合があります。
 
ご祝儀をいただいた場合は、「結婚内祝い」をお返しするのがマナーです。
 
内祝いの予算ですが、相場はいただいた額の半額から3分の1程度。これよりも高い額のものを贈るとかえって失礼にあたってしまう場合もあるので、注意が必要です。また、お返しを贈るタイミングですが、ご祝儀をいただいて1ヶ月以内に返すのがマナーなので、遅くなりすぎないように準備しましょう。
 
いずれにしても大切なのは、結婚を祝福してくれた方に対してきちんと礼を尽くすこと。ご祝儀やお祝いの品をいただいたら、心をこめて「ありがとうございます」という気持ちを伝えることを忘れないでくださいね。
 

まとめ

 
結婚する際の費用や手間を減らすため、あえて挙式はやらないと決めるカップルが多い現代。とはいえ、「ナシ婚」だからといって、最低限の報告や、家族や友人へのフォロー、お祝いをくれた方に対するお返しなどの礼儀はやはり必要です。
 
ただ見方を変えると、周囲への感謝を伝える気持ちがあれば、ナシ婚でも問題はありません。結婚式を挙げず、本当に後悔しないか?と自分たちの気持ちもきちんと振り返ったうえで、結婚するおふたりにとってよりよい選択をしていってくださいね。

ライター/田下愛